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zoom RSS ぼくは明日、昨日のきみとデートする ヒロイン側の世界をいろいろ空想してしまう

<<   作成日時 : 2017/01/26 00:59   >>

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映画「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」原作は七月隆文の小説「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」
主演の福士蒼汰が時間の経過とともに心の変化とともに雰囲気まで変わって、役者さんってすごい。ヒロインの小松菜奈がキュートでちょっと謎めいていてもうぴったり。

この後「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」のネタばれを含むので注意してください。

時間を扱った物語はたくさんあって、
ぱっと思いつくのはタイムトラベルものタイムパラドックスもの。
時間軸はひとつで世界はひとつで過去を変えてしまうと未来の歴史が変わってしまうので、
だから過去は変えてはいけない暗黙のルール(?)があったりとか、未来が変わったのは過去に干渉があったからだとか、その葛藤や攻防がひとつの見どころ。
最近はタイムループもの歴史改変ものが多い気がして、
多世界解釈並行宇宙で時間軸も世界もたくさん存在するから、
主人公たちは未来が変わることに悩まずに、逆に未来が変わらないことに悩み、積極的に干渉して未来を変えようとする。

「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」の時間は、そんな従来の形とは違って、
主人公から見て過去から未来へと流れる時間軸と、
主人公から見て未来から過去へ流れる時間軸の、
ふたつの時間軸ふたつの世界が接するところで生まれる物語で、
タイムループやタイムトラベルではなくてしかもきれいなタイムパラドックスもの。
主人公から見てヒロインは時間の流れが逆なので若返っていく。

フィツジェラルド原作映画「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」も主人公が若返っていくけれど、
「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」では同じ時間軸同じ世界に生きているので記憶(思い出)は共有できて、
「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」では違う時間軸違う世界に生きているので記憶(思い出)は共有できない。
主人公の思い出はヒロインにとってはこれから起こる未来の出来事だし、
主人公のまだ見ぬ未来はヒロインにとっては思い出。
どちらの映画も恋人同士のすれ違いはとても切ないけれど、
「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」では記憶(思い出)がすれ違うので恋人同士としてはより困難で切ない。
ただし「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」は生まれてから死ぬまでの一生(80年)という長い期間を扱っていて、
「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」は5才から35才までの、もっと絞り込んで20才の美しいおいしい期間を重点的に扱っているので、
趣きはだいぶ変わってくる。

ふたつの時間軸という未来と過去の情報を主人公が知りえる設定なのに、
未来(過去)を変えない、予定通りの時間を過ごすところは、
タイムループもの歴史改変ものに慣れている身にはちょっとオーソドックス。
途中で主人公が未来(ヒロインにとっては過去)が決まっていることに難色を示すので、
そっちの方に流れていったらもっとハードなSFに、なんて妄想してしまうけど、
それでは恋人同士の話からずれてしまうかも。
時間がすれ違う恋人同士なので、男女どちらも辛さは同じはずなのに、
どうしても主人公よりヒロインががんばっていて無理しているみたいに
主人公の方が幸せな恋愛になっているように感じてしまう。
主人公が男性で男性からの視点だからヒロインが理想の立ち回りをしてしまうのかも。

ロケ地の京都の風景が静かで優しくて雰囲気抜群。
古都京都は違う世界や違う時間がすうっと溶け込んでいる感じでものすごく似合う。
京都を舞台にした森見登美彦「四畳半神話大系」をつい思いうかべてしまう。
並行世界でハチャメチャな時間軸のごった煮で楽しくて、
こちらの京都は混沌とした闇を含んで別の顔をのぞかせてくれる。

ところで梶尾真治の短編「時尼に関する覚え書」(SFマガジン1990年10月号)では、
主人公から見て未来から過去へ流れる時間軸の住人、つまり時間を逆行、遡上しているかのように見える人達を
遡時人(そときびと)と素敵に命名。
「時尼に関する覚え書」は期間がほぼ一生で もうひとまわりタイムパラドックスの仕掛けがあってすごい。
今後、時間順行と時間逆行をめぐる物語も、タイムトラベルやタイムループもののようにスタンダードになってどんどん出てくるのかも。


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