miaou de chat

アクセスカウンタ

zoom RSS 能 「異界を旅する能」&「鉄輪」

<<   作成日時 : 2017/03/09 00:12   >>

トラックバック 0 / コメント 0

安田登「異界を旅する能 ワキという存在」
ワキの視点から能世界そして日本文化を読み解いていて、とっても面白い。

能は「現在能」と「夢幻能」とがあって、
この本では「夢幻能」を中心に、
生きている「ワキ」が漂泊することで異界の幽霊や精霊である「シテ」と出会い、そしてリセットする、と説く。
日本文化がリセットする文化というのはとても面白くて、
だから君の名は。時をかける少女などの時間SF(ファンタジー)が人気があるのかもしれない。
解説には中国やヨーロッパの言語や文化も出てきてワールドワイド。
「時間」の概念も哲学的。
世阿弥の「初心忘るべからず」の「初心」も一般に通用している意味と違う。
異界の幽霊や精霊が出てくるのに少しもホラー色がなくて、
だいたいは「シテ」が舞って謡って「ワキ」がじっと黙って聞いていて、そして気が済んだ「シテ」が成仏するという、
まるで「ワキ」がカウンセラーで「シテ」の話を黙って聞いているカウンセリングな感じ。
日本の神話や歴史にも分け入って、とてもディープ。

この間、某大学の先生の「鉄輪」の解説をきいて、
神の視点からの解説で、目からウロコが落ちるみたいでこの演目の見方がだいぶ変わった。


『鉄輪』の女の恨みと未練:粟谷能の会
http://awaya-noh.com/modules/pico2/content0069.html



「鉄輪」は
元夫を呪って丑の刻参りをする女性(シテ)と、祈祷で元夫を呪いから守る陰陽師 安倍晴明(ワキ)の話。
女性は丑の刻参りで貴船明神のご神託があり 安倍晴明は祈祷で三十番神の神々がついていて
貴船明神 対 三十番神の神々 なのだけれど、
三十番神の神々の中に貴船明神も含まれているので
神様どうし話し合い(今でいう談合?)で丸く収まった形になっているのではないかという解説で、
とても新鮮。
観ていると女性(シテ)の舞は激しくて、安倍晴明(ワキ)はじっと座っているだけ。
「異界を旅する能」のカウンセリングと同じにみえる。
この演目は女性(シテ)は死者ではなく生きている者なので五番立の四番目。
丑の刻参りは「丑の年の丑の月の丑の日の丑の刻」に貴船明神が貴船山に降臨したとの由緒から
丑の刻に参拝して願いを掛けると心願成就するということで、もともとは呪うためのものではない。
こうやって伝言ゲームみたいに内容が変わっていってしまったものは他にもたくさんあるのだろうな。


異界を旅する能 ワキという存在 (ちくま文庫)
筑摩書房
安田 登

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by 異界を旅する能 ワキという存在 (ちくま文庫) の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル








にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
能 「異界を旅する能」&「鉄輪」 miaou de chat/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる