森博嗣Gシリーズ6作目「η(イータ)なのに夢のよう」 S&Mシリーズからの主要登場人物 西之園萌絵の心境が変わる大きなターニングポイント。 Gシリーズは3期に分かれるんじゃないかと思う。 前期は1作目「φ(ファイ)は壊れたね」〜6作目「η(イータ)なのに夢のよう」 題名がギリシャ文字始まりでしかもランダムに出てきてるように見える。 アナグラム苦手で私の能力では意味分からないなあ、シリーズが終わったら分かるのだろうか。 中期は7作目「目薬α(アルファ)で殺菌します」〜9作目「キウイγ(ガンマ)は時計仕掛け」 αβγとギリシャ文字の最初の3文字。 後期は10作目「χ(カイ)の悲劇」〜12作目「ω(オメガ)の悲劇」 χψωとギリシャ文字の最後の3文字。 エラリー・クイーン「Xの悲劇」に始まる悲劇4部作のオマージュ。 前期の最後を飾る「η(イータ)なのに夢のよう」 S&Mシリーズ、Vシリーズ、四季シリーズの登場人物達がこれでもかと出てきて超豪華。 Vシリーズの瀬在丸紅子はもちろん、 久慈昌山(百年シリーズ クジ アキラの曾祖父)まで登場している! Gシリーズはミステリというよりメタミステリ、アンチミステリ色が濃くて、 事件の謎を解くというより、全ての鍵を握る真賀田四季の痕跡を手探りで見ているよう。 今回、萌絵は両親が亡くなった飛行機事故が事故ではなかったと知る。 両親の死後十年間感情を遮断していた萌絵が、初めて悲しみを受け止める。 十年間溜まった涙を流す。 その後の月のシーンがなんとも胸にくる。 ラスト、萌絵の愛犬トーマが亡くなり、読んでいるこちらも涙が止まらない。 そして萌絵は大学院を卒業し、社会人となり、頼る側から頼られる立場になる。 S&MシリーズからGシリーズにいたるまで ずっと四季と萌絵の話なんだなあと、 四季はずうっと萌絵を見つめてきているんだなあと 改めて思う。 四季は紅子や犀川創平を 自分の世界にスカウトし断られ紳士的に引き下がっているけれど、 萌絵はいつ誘うのだろう。 萌絵が断ったら、はたして引き下がるのだろうか。 それとも誘わずに掌中の珠のように見続けるのだろうか。 ![]() にほんブログ村 |
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キウイγは時計仕掛け まるで同窓会のよう
森博嗣Gシリーズ9作目「キウイγ(ガンマ)は時計仕掛け」 学会あるあるネタ満載でミステリというより大学を舞台にした学園もの(!?)。 S&Mシリーズの懐かしい人も登場。 ...続きを見る |
miaou de chat 2018/04/12 00:13 |
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