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zoom RSS マインド・イーター 今頃手に取る

<<   作成日時 : 2012/01/23 01:06   >>

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水見 稜「マインド・イーター」
飛 浩隆が「日本SFが成し遂げた最高の達成」と帯にコメントをよせ、もっとも影響を受けた作品のひとつとする80年代の名作。

他の人の評価がやたら高くてお薦めされていたので読んだ。
中身はけっこうグロで残虐で救いがないSF、のはずなんだけど、
なんかラストは甘々で終わったような気がする。

M・E(マインド・イーター)はひとつ前の宇宙の残滓であり人間に憎悪を持つ存在。

極論すればM・Eは悪魔であり神である。
これだけ人間に害意を持っていながら、
人間を滅ぼそうとしながら、
実は太古からM・Eが関わることによって人間はここまで進化してきた。
M・Eと人間は互いに鏡に映った姿。
互いに相補的、そしてメタファー。
逆にそこが救いというか、つけ入る隙になっている。
人類の進化を促してきた存在の根本原理が憎悪や恐怖なら
圧倒的な敗北感や虚無感に覆われるはずなのだけれど、
それが鏡に映った自分の姿(の解釈の手段)となるとワンクッションおかれて
不思議な救いの方向に解釈も可能。

実は絶望的な戦闘モノ、バトルモノと思い込んで読み始めたので、
救いもヘッタクレもなく絶滅と勝手に期待していたので、
哲学的思考実験と途中で分かっただけでハッピーエンドと感じてしまったのかもしれない。

私が読んだのは書籍未収録だった短編2作品
「サック・フル・オブ・ドリームス」「夢の浅瀬」を加えた完全版。
これらが未収録だったなんて!
この2つは「音楽」が主題。
で、私にとってこの2作品が一番面白くて重要。
宇宙もしくは生命もしくは人間の根本原理を支配しているもののひとつに「音楽」をもってきているたいへん興味深い話。
これがあるから最後まで一気に読破したようなもの。
昔書籍化された時、なぜこの2作品が未収録だったのだろう。
確かに「言語」の主題はよりいっそう人間の宇宙認識に迫るし外せないだろうけど。

それにしても「音楽」も「言語」も聴覚。
視覚は?
他に「鉱物」や「植物」といった主題があるけどこれも視覚とはいえない。
地球の生物は進化の過程で視覚を手に入れるのは随分あとになってからだし
視覚を持たない生物もたくさんいるし、だからだろうか?
視覚と聴覚を対に考えてしまっていたけれど、違うのかもしれない。
ただ、人間は外部の情報を入手するのに70〜80%が視覚。
言語だって文字にするし音楽だって楽譜にして読む。
ちょっと特殊な地球生物だ。

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マインド・イーター崩壊
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